特殊詐欺の被害を未然に防止したとして瀬谷警察署(濱井正署長)は7月26日、調剤薬局を運営する株式会社カワセの薬剤師・星友和さん(45)に感謝状を贈呈した。
星さんは7月6日午前10時ごろ、薬剤師訪問サービスを提供している区内在住の80歳女性宅を訪問。その際、電話中だったため玄関口で待機、その後に薬の説明などを行った。一通りの説明が終わり世間話をしていると、被害者が「さっきの電話は息子からで100万円貸してほしいと言っていた」と話した。
家族に連絡し確認
星さんは息子とも面識があり、電話の内容を不審に思っていたところ、再度被害者宅に電話があり、星さんが被害者に代わり電話に出ると無言電話。「いくら話しかけても無言が続いたので切った」と星さん。「これはオレオレ詐欺だ」と感じた星さんは、被害者家族に連絡を取り、また被害者を担当するケアマネージャーと情報を共有し、家族から瀬谷警察署に通報し、事件が発覚した。
瀬谷警察署は、「被害者は電話の相手が息子と思っていたが、再度家族に連絡を取るなどして、そのような事実はないことを確認した」とし、「星さんは警察と同じように家族に架電の有無などを確認してくれ、事件を未然に防いでくれた。日頃から被害者の方に丁寧に対応してくれているからでは」と感謝状を手渡した。
他の利用者に声掛け
星さんは「まさか自分がオレオレ詐欺の現場に遭遇するとは思わなかった。もう少し別の対応の仕方があったかもしれないが、被害に遭わずによかった」と話す。今回のことは社内でも情報を共有し、特殊詐欺に騙されないように薬局や訪問サービスの利用者に声を掛け注意を促すという。
瀬谷警察署は「様々な団体と協力して注意喚起をしてもらい、特殊詐欺の被害を無くしたい。とにかく、電話でお金やカードの話が出たら『詐欺』です。すぐに警察署や近くの交番に通報してほしい」と呼び掛けている。
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