末吉地区センターを拠点に活動する「つるみ・おもちゃドクターズ」代表を務める 鈴木 誠さん 下末吉在住 70歳
子どもの好奇心育みたい
○…「つるみ・おもちゃドクターズ」は、末吉地区センターで壊れた玩具を修理する活動を続けている市民グループ。3月15日には、初めてのイベント「おもちゃで実験!おもしろ科学!」を開いた。子どもたちに、リモコンカーを分解して構造を学んでもらい、改造も試みた。「単に遊ぶだけでなく、どんな仕組みなのか興味を持ってもらいたかった。作ってみたい、修理したいという意欲にもつながれば」と期待する。
○…子どもの頃から玩具を分解するのが好きだった。「内部がどうなっているのか知りたくて。新しいことを知るって楽しいじゃないですか」。幼少期に抱いた好奇心が、現在の活動の原点だ。大学卒業後は、国鉄の研究所勤務や、日立製作所での衛星通信開発など、電気に関する仕事を経験。現役引退後、地域で「おもちゃドクター」の活動があることを初めて知った。「『玩具をいじるのが好きだったので興味を持った。地元でのボランティアもやってみたくて」。末吉地区センターでドクター養成講座に参加したことをきっかけに、グループが結成された。
○…「おもちゃ病院」の依頼の中にはその場で直せないものもあり、自宅に持ち帰ることも。家の庭には工具などが揃う作業所まで備えている。「手に負えない」とはできる限り言わないのがポリシーだ。時には孫に修理の技術を伝授することも。「この間は、はんだ付けを教えましたが、孫はまだおもちゃで遊ぶのに夢中なようで、素質はなさそう」と苦笑いする。ドクターズの活動以外にも、妻とテニスで汗を流したり、料理教室で腕を磨くなど、アクティブにセカンドライフを楽しんでいる。
○…イベントは今後も継続して開催したいと考えている。「自分から進んで関心を持ち、新しいものを作ったり工夫したりする精神を養ってほしい」。少年時代から培ってきた好奇心や創造力を、子どもたちへ受け継いでいく。
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