鶴見区民文化センターサルビアホール館長を務める 松野 弘之さん 鶴見中央在勤 63歳
区民に芸術の感動を
○…オープンから5周年を迎えた鶴見区民文化センターサルビアホール。「この5年で稼働率は順調に上がっている」とこれまでを評価する。節目の2016年度は新たに地域へアーティストを派遣する「サルビア・アーティストバンク」を始動させる。「蓋を開けてみないとわからないけれど」と苦笑しながらも、「アーティストバンクを通じてさらにホールの認知を広げていきたい。地域への出張ニーズに応えていければ」と意気込んでいる。
○…ホール運営に携わるきっかけは、大学時代のアルバイト。学内のホールで照明や映写機などを担当した。「10kg以上の照明を上げ下げしたり、まさに3Kのキツイ仕事。だけど本番で綺麗な照明を見ると疲れが吹っ飛んだ」。汗を流して作り上げる非日常の世界に魅了され、裏方の道に進んだ。現在は館長の立場となったが、来場者が楽しんでくれることが昔も今もやりがい。「お客さんからの『ありがとう』で、やってよかったと思える」
○…休日は、トイプードルの愛犬ビノちゃんと過ごす。「フリスビーやボールで遊ぶ。癒しの一時になっている」と笑顔を見せる。ビノちゃんの名前は、ワインを意味する「vino」が由来。自身も妻も、ワイン好きだからだ。「今は白ワインが気に入っている。安物だけどね」。読書家でもあり、よく読むのは歴史もの。「どんなに時代が変わっても、人が悩んだり楽しんだりすることに変わりがないのが面白い」
○…「鶴見区民は芸術や文化への考え方がしっかりしている人が多い。いい加減なことはできないが、冒険心も必要」と、区民を納得させるホールにと、努力を続ける。今後は区内小学生を招待し、プロのコンサートを楽しんでもらう機会を作ってみたいという。「子どものうちから、いい施設で本格的な音を聞いてもらうことで、鶴見の文化性を育てたい」。区民へ芸術の感動を届け続けていく。
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