鶴見区版 掲載号:2018年2月8日号
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90周年を迎えた鶴見薬剤師会の会長として活躍する 石渡 宏衛さん 寺谷在住 57歳

出会いが生む原動力

 ○…会員76薬局・174人の薬剤師をまとめる。区とともに90周年を迎えたとして、先日の新年賀詞交歓会に合わせ、みんなで祝った。「最近は地域貢献を促されるけど、まずは会員のための会でありたい」。土台となる薬局という生業が整ってこそ、本当の地域貢献ができる。制度変更などに左右されやすい業界において、その思いはぶれない。

 〇…育った逗子の山で自然に触れ、植物に興味があった少年時代。「それじゃ食えないから」と、大叔母が薬局を営んでいたこともあり、薬学部に進学した。生薬や漢方を学び、大学卒業後はメーカーの研究室へ。新薬開発などのため、植物成分の研究に8年間取り組んだ。1983年に末吉で産声をあげた田辺薬局に入社したのは91年のこと。大学時代に汗を流した少林寺拳法部の先輩からの誘いがきっかけだった。「職場の研究所が東京から筑波に移転が決まったり、結婚を考えていたり、タイミングが良かった」。そう振り返る。

 〇…61店舗ある田辺薬局のうち、2店舗で代表を務める。そのほか、鶴見区文化協会に保護司、横浜鶴見北ロータリークラブや薬剤師関連の仕事など、会長以外にも肩書きが溢れかえる。「休みはほとんどない。何も予定のない日は年に2、3日」。だが、忙しくて嫌になることはない。「スケジュールを管理して、やり終えた後に達成感がある」とニヤリ。原動力は、人との付き合い。多様な考えに触れることが勉強になるからだ。

 〇…父から子への事業承継が、薬局界でも少なくなった。薬剤師の数は増えているが、店舗勤務の若手などの加入が課題だ。高齢化で社会保障費が膨らむ現代、国の制度なども頻繁に変わる。「薬剤師は一生勉強」。誰でも参加できるようにと、年約30回の研修会を企画するなど、課題解消に努める。「我々も下にしっかりバトンタッチしないと」。100年に向け、さらに強固な礎へ。すべては会員のため、そして地域のために。

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