ボランティア団体・おっさんネットワークつるみの蕎麦打ち活動をまとめる 後関 悦久さん 上末吉在住 75歳
蕎麦を通じて喜びを
○…蕎麦打ちを始めて20年以上。現在ではおっさんネットワークつるみの仕掛け人として年5回ほど蕎麦打ちボランティア活動を企画し、美味しさを広める。その傍ら、友人の会社で監査役として手伝うほか、社団法人のライフデザインアドバイザーとして登壇する一面も。「本当に好きなことができるのは仕事が終わってからなんだよ」
○…現役の頃は大手企業で営業、編集、財務など様々な部署を経験。11時前までに家に帰ったことはないという仕事人間。無趣味で、定年後は漠然とした不安があったと振り返る。50代の頃、偶然読んだ本をきっかけに手打ち蕎麦を食べて感動した。「自分は本当の蕎麦を知らなかった」。教室に通い、各地で講習を行うほどになった。技術を社会に活かそうとボランティアを開始。振舞った蕎麦を食べた女性の「生きててよかった」という言葉が忘れられない。ボランティア活動をするのは「その時できる最大限のことをしたい」という思いもある。
○…妻と二人暮らし。夫婦で数えきれないほどの国へ旅をし、世界遺産を巡った。「子育ては任せっきりだったから罪滅ぼしだよ」と笑う。今では太極拳、篆刻など幅広い趣味を持つが、時代小説の知識に関しては講師として壇上に上がるなどその域を超えている。
○…若い頃に兄を亡くし、自身も病で心臓が止まったことがある。だからこそ、人生には締切があると常に感じ、ベストを尽くして生きてきた。元気なシニアの受け皿であるおっさんネットワークつるみ。「定年を迎えたばかりの若い人や、新しい人をどんどん巻き込みたい。その仕掛け人になれれば」。楽しみながら人の役に立つ喜びを知ってもらうため、何歳でも”現役”の蕎麦職人が奔走していく。
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