豊岡地区老人会連合会の文化祭を主体となり運営してきた 吉田 千賀子さん 豊岡町在住 78歳
地域のため まっすぐに
○…地域の”芸術家”たちの年に一度の集大成の場である豊岡地区老人会連合会の文化祭。会場設営や合同作品の企画など、多岐に渡る仕事を先導し、主体となって運営してきた。夫は物作りが好きで毎回多彩な作品を出展。「私は全然だめなんだけど」とおちゃめな笑み。現在は所属する老人会の会計や、区老連の女性委員会の長を務めるなど、幅広く活動する。
○…結婚し、21歳の頃に鶴見に来た。女性は家に入ることが多かった当時、家庭の事情で事務員として働いた。「他の人が羨ましいと思うこともあった」と振り返るが、懸命に勤めた成果が認められ、管理職にまで上り詰めた。「壁があると燃えて、負けず嫌いなんです」。地域の人から「あなたとは話さないと思っていた」と言われるほど、自他ともに認める仕事人間だった。他のことにも目を向けようと、草だらけだった近所の道を自発的に掃除。以降、老人会や民生委員などに所属。広報紙を自ら発行するなど、活動に工夫も盛り込んだ。「仕事ばかりだった時よりも、視野が広がった」
○…夫と娘の3人家族。趣味は山登り。同僚の勧めがきっかけで、夫と百名山を回り、99を制覇。「苦しいけど素晴らしい景色が待っている」。昨年入院した夫のため、娘は頻繁に車で来てくれる。「仕事ばかりで寂しい思いをさせたのに良い娘を持った」
○…民生委員時代、見回っていた一人暮らしの高齢女性が動けない状態になっていたことが忘れられない。街で知り合いに会った際は必ず声をかけ、会話を大切にする。「お隣さんが一人だからご飯を持っていくとか、そんな昔のご近所づきあいができるようになればいい」。みんなで見守りあえる地域を作るために、奔走する。
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