2年連続で中学生の体操日本一になった 湯浅 賢哉さん 鶴見ジュニア体操クラブ所属 14歳
活躍しても普通でいたい
○…8月19日から21日に行われた中学生の体操日本一を決める唯一の大会「全国中学校体操競技選手権大会」の男子個人総合で2連覇を果たした。昨年は大会史上初めて中学1年生で優勝。2年生になった今年は、体が成長したことで大会前にケガが続いていた。「不安はあった。でも本番だけはしっかりやろうと思っていた」。強い思いで確実に結果を残し、試合に臨む心の整え方も覚え始めたという。「力んでしまうとダメ。余計なことは考えないようにすると上手くいく」。客観的に分析して話す姿は少し大人びている。
○…体操を始めたのは5歳ごろ。「2人の兄が体操をしていて、楽しそうだと思って」。以来週5、6日は練習という生活。友達と遊ぶ暇もなかった。「小学生の頃は遊びたくて体操をやめたくなる時もあった」。中学生になると勉強との両立が課題に。「大会遠征の翌日がテストだと点数はボロボロ。どうせならテストと大会がかぶってくれればいいのになぁ」。無邪気に本音を漏らす。
○…中学校では「どっちかっていうとムードメーカー」だという。「クラブの中では年上の人も多いからおとなしくしてるけど、学校ではもっとはしゃいでる」。中学生日本一を始め、国際大会でも上位の成績を残すほどの活躍をしてきたが、友人から羨望のまなざしで見られることに複雑な思いもある。「すごいから違うなとは思われたくない。普通の友達として見てほしい」。体操はできても女の子にはモテないという。曰く「身長が150センチくらいしかないから」だそう。「バスケやってる子の方がモテる」と苦笑いした。
○…「将来はオリンピックに出たい」。てらいなく言う。日本代表が活躍した今年のロンドン五輪体操。テレビを見ながら「自分は本番でこういう失敗はしないように」と練習の参考材料にしていたという。4年後は、すでにしっかりと射程範囲に入っている。
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