鶴見警察署の新署長に着任した 石川光美(みつよし)さん 鶴見中央在住 56歳
皆で明るい鶴見に
○…28年ぶりに鶴見署に戻ってきた。20代の頃、初めて鶴見署に勤務し地域課などを担当していた。「こうしてまた鶴見で勤められるのは、何か縁があるからなのだろう」と嬉しそうに話す。着任の挨拶では3つのことを掲げたという。それは、第一に署内の風通しを良くすること、第二に区民の目線で仕事をすること、そしてそれぞれの立場でそれぞれのやるべきことをやること。署員たちの心を束ね、ひとつでも区内から事件や事故を減らそうと意気込んでいる。
○…中学生のころの経験が、今の道に進む一つの契機となった。「留守のはずの隣家から怪しい物音が聞こえて、家族と110番を呼んで警察に調べてもらった。結局、特に変わったところはなかったのだけれど」。被害がなかったことがわかると、「たいしたことでもなかったのに、大騒ぎしてしまった。余計なことをした」と反省した。すると、一人の警察官から、意外な言葉をかけられた。「『いいんだよ』と。地域で見守る目を持つのは犯罪を防ぐためには大事なのだと教えてくれた。警察官ってすごいなと思った」
○…熱心な読書家だ。「固いものからやわらかいものまで、年間100冊以上は読んでいる」。酒好きでもある。「毎日欠かさない。夏でも冬でもいいちこのお湯割り。家での一杯がくつろぎの時間」と笑う。
○…鶴見署管内の犯罪の中でも憂慮しているのは特殊詐欺被害。「急増している。何とか減らさなければ」。そのためには、警察の力だけでは不十分だと明言する。「ボランティアなどで協力してくれている地域の人たちとの連携が必要。みんなで鶴見を良くしていこうという気持ちでこれからやっていきたい」。定年までは残すところあと4年となった。「やっと一人前になってきたかなと思うようになった。残りの時間は後輩に自分がやってきたことを教え、警察にも恩返しをしていきたい」
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