ハイブリッド車や燃料電池自動車といった次世代自動車の普及が進むなか、海老名市消防本部で5日、災害時を想定した「次世代自動車講習会」が開かれた。神奈川トヨタ自動車株式会社(安藤栄一社長)=横浜市=の教育研修室トレーナー6人を講師に迎え、約50人の隊員が参加。車両の構造や救助時の取り扱いについて理解を深めた。
ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池自動車には、高電圧のバッテリーや水素タンクが搭載されており、災害や交通事故等の救助活動では感電や引火といった二次災害の危険と隣り合わせとなる。
消防庁が2021年に発表した「救助技術の高度化等検討会報告書」では、次世代自動車が原型をとどめないほどの衝撃を受けた場合の感電リスクを指摘。消防職員の安全管理体制の整備を各消防本部に求めている。
講習会は、こうした背景から消防隊員の知識と対応力の向上を目的に、同市消防本部から神奈川トヨタ自動車株式会社に要請して初めて実施された。隊員らは座学で燃料電池自動車の構造を学び、タンクから漏れ出た水素への引火を想定した備えと対応を確認した。
同市消防本部車庫でははハイブリッド車や電気自動車、燃料電池自動車の実車を使用しながら、下回りの構造や水素タンク、高電圧の配線などトレーナーの説明に耳を傾けた。
受講した第1警備課の北村耕一さん(47)は、「技術の進歩で自動車の安全性能が向上し、交通事故による救助出動は減ったが、車両構造も複雑になっていて正しい知識がないと危険なこともある。今後の活動において意義のある講習だと思う」と話した。
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