自殺志願者1000人以上の相談を受けた 曽根 玄之信さん 中野在住 35歳
言葉の魔法使い
○…2010年の日本の自殺者の数は約3万人。自殺率が最も高いという事態を危惧して「自殺者を3万人から1万人にする会」を2年前に立ち上げた。ミクシィやツイッターなどインターネットサイトで仲間を集め、全国の人に自殺防止の言葉を配信している。その言葉に引き寄せられた相談者は後を絶たず、2年間で1000件を超えた。「言葉があれば、人は変われるんです」
○…現在は自宅にある4帖の部屋でデザイン業を自営している。自ら描いた壁に飾られた2枚の絵が、そのセンスを物語る。他人の想いを形にすることができるデザイン業に魅力を持ったことと、趣味である食べ歩きを生かして「飲食店の手伝いをしたい」と18歳から考えていた独立を果たした。「人生の道を自分で作れば、必ずその道を通ることが出来るんですよ」。その後に「50歳にはビルゲイツに会う予定なんだけどね」と天井を見つめた。
○…「自分も自殺志願者だったんですよ」。笑顔で話をする裏の辛い過去を明かした。ニート時代や派遣業で、その日の生活を暮らした時代など、様々な経験をした。仕事のストレスで、うつ病になり引きこもりになったこともあった。リストカットや3日3晩なにも食べず、何度も死のうとした。死ぬことを決意し、さようならの意味を込めて母親に一言。「ありがとう」。死ぬつもりで出た言葉に涙が溢れ出て止まらなかった。感謝の気持ちを表すことが出来なくて苦しんでいたことに気が付いた。「言葉のすごさは自分が一番知っているんですよ」
○…どんな時でも支えてくれたのは家族の存在。飲食店を経営する弟さんはビジネスパートナーで尊敬する存在。「小さな事でも弟が自分を頼ってくれたから自分の存在意義が持てました」と弟に感謝。誰かの役に立ちたいとの想いを抱え、顔の見えないインターネットの世界から言霊を発信していく。
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