40周年を迎える海老名市飲食店組合の組合長 石塚浩一さん 今里在住 51歳
映画と酒と笑顔と
○…「こんにちは。どうぞ入って」。細長い入り口ドアを開けると、スナック定番のベルが薄暗い店内に鳴り響き、チェックのシャツにジーンズ姿で奥のカウンター越に微笑む。市内約280店舗が加盟し、今年で設立40周年を迎える「海老名市飲食店組合」の組合長。行政などと連携し、広く市民に食の安全に対する啓蒙活動のほか、組合員に対しては、情報の提供や衛生指導などを行う。
○…厚木駅そばで「パブスナック松葉」を営む。飲食店の世界に入ったのは23年前。それまで母親が切り盛りしてきた店舗を手伝う形で店に出るようになり、今の半分ほどだったスナックを大きくした。モノ作りが好きで高校を卒業後、食品サンプルの会社に就職。その後、教材の営業職を経て夢であった飲食店の道に進んだ。「自分が作った料理や飲み物で、みんなが笑顔になって喜んでくれるのが何よりうれしい。ここまでやってこれたのもお客さんや、励ましてくれる仲間のおかげです」と目を細める。
○…お酒と映画をこよなく愛するダンディなマスター。お気に入りはスティーブマックイーンの「大脱走」。「自由を求める主人公がかっこよくてね」。DVDでお気に入りのシーンを何度も見るほど。昼の空いている時間にも酒を飲みながら映画鑑賞をしていたこともあり、一昨年体調を崩すことに。病気がきっかけで改心し、今ではウォーキングにはまり今里の自宅から長後駅まで行くことも。「歩くと景色がゆっくり流れて気分も晴れる。ストレス解消にもいいです」とすっかり体調も戻った。
○…「本当は喫茶店のマスターになりたかった。落ち着いた雰囲気が好きでね」。店を閉めたいときもあった。でもそのつど励ましてくれたのは客や仲間だった。この先も育ててくれた海老名で、支えてくれた多くの笑顔のために腕を振るう。海老名のやんちゃな大人が集まる「隠れ家」に今日もまた明かりが灯る。
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