「EbinaまるごとEあじ!Eモノ!食と匠の祭典2012」の実行委員長を務める 白石(しらいし)稜威男(いつお)さん 杉久保南在住 72歳
「不可能」に挑み続ける
○…市内の美味いものや優れた商品・技術、またアーティストを発掘することで地元商工業の発展につなげようと昨年から始まった「食と匠の祭典」の実行委員長。「昨年は初めての開催にもかかわらずスタッフのみなさんのおかげで盛況に終わった。食の部分が目立ちがちだが、今年は巧みの部分にも力を入れました。地元企業を知ってもらうきっかけになれば」と祭典への自信をのぞかせる。
○…愛媛県出身。就職を機に上京し設計部門の営業に7年ほど尽力した。幼い頃から遊び道具を手作りしてきた世代。「モノづくり」が体に染みついていたせいか、技術営業ではなく「自分でモノを作りたい」。その一心で新たに製造業の門を叩いた。「規模は小さかったけれど、そこで10年間モノづくりを一から学んだ」。その後40歳で独立し「タクマ精工」を立ち上げた。
○…精密治工具や生産設備の自動化、無人化機械の設計・制作・販売を手掛けるだけでなく、微生物検出装置など多岐にわたる匠の技は世界規模。また、被災地の汚染された土壌からセシウムを取り除く装置の開発を京都大学の教授らと薦め、すでに実用化できる段階までこぎつけた。「社会貢献になればいい。昔は困ったときの『タクマ頼み』とよく言われたもの。断らず何でも受けるから」と誇らしげに微笑む。社名の「タクマ」は独創的な技術を追い求め、切磋琢磨する「琢磨」と時代の要求に応えるられる匠の技の「匠」に掛けた。
○…「社是は誠意・創意・熱意。意は下に心がある。モノづくりには心が必要」とホワイトボードに書き出し熱く語る。「今までないものが生み出せるのがモノづくりの魅力。ちゃんと作れば応えてくれる『正直』な所もいい」。また「失敗が成功につながり自信の裏付けになる。だから失敗は失敗じゃないんです」。不可能を可能にする匠の技は、グローバル化の波にもまれることなく、これからも世界で活躍していくに違いない。
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