ボランティア活動で飛散拡大防止用のパーテーションを製作した 藤原 育朗さん 綾瀬市上土棚南在住 71歳
ボランティアは恩返し
○…綾瀬市社会福祉協議会に162人いる個人ボランティアのひとり。コロナ禍で社協が順次再開をめざすボランティアセンターの運営にあたり、座学などで使用する机上のパーテーションを手作りした。依頼した社協の職員が「頑丈で丁寧」と出来栄えを絶賛する。「消毒にも強く、持ち運びや収納にも便利なように」と、作業時間よりも思考時間を多く費やした。
○…日本海と出雲北山山地を望む島根県東部、島根町(現・松江市)の出身。文武に長ける「人気者」の兄とは対照的に「引っ込み思案で人の後ろばかりを歩いていた」。中学卒業と同時に上京して就職。「当時の都会といえば大阪。せいぜい名古屋まで。箱根を超えた若者はまわりにいなかった」。いすゞ自動車で学んだ工員のイロハを活かして自動車修理工場に転じ、自販機会社に請われ、68歳まで勤めて引退した。
○…三十歳を前に帰省した正月、隣家の家族と初詣に出かけた。そこにいた8歳下の娘とほどなく結婚した。「自分が上京したころは小学校にもあがっていなかった子。まさかそんな気はなかった。それでも兄貴から『お前、どうだ?』と言われて、悪くないな、と思った」とか。
○…6年前に心臓を手術して障害者手帳を受け取り「行政やいろんな制度に助けられた。その恩返しが必要」と、退院後の2015年に社協の個人ボランティアに登録した。介護施設で車椅子の掃除を始めたがほどなくステージ4の大腸がんが発覚。治療を乗り越え3年目を迎えた。コロナ以前は精神障害をもつ人たちのスイミングに付き添うボランティアをしていた。息子2人を育て上げ、2人の孫に恵まれ、妻も健康。「今が一番幸せ」という。
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