NPO法人障がい者福祉の虹の会で代表理事を務める 大場 正昭さん 座間市入谷東在住 73歳
誰にも心地よい社会に
○…障がい者やその家族に対し、行政の行き届かない支援を行うことや、地域住民に障がいへの理解を促す企画の実施を目的にしたNPO法人を4月に設立した。キックオフイベントとして7月には障がい者と一緒に座間谷戸山公園を歩き、9月4日に設立記念講演会を行う。「73歳でNPO法人をよく作れたなと我ながら思う」と充実した表情を浮かべる。今後も数々の企画が控える。
○…次男・博人さんは2歳半の時に自閉症と診断され「一生話せないと言われた」。37歳になった今、会話は難しいものの絵や写真を使ってコミュニケーションは可能で、週末には親子で大山や宮ヶ瀬に向かうのが楽しみ。「一緒に歩くだけでも障がいへの理解は深まる。この理解の輪が広がればいい社会になるはず」。博人さんのために貯めてきた貯金で法人を作り、運営資金の大半も持ち出しで活動する。
○…東京都中央区生まれ。幼少期から古い街並みや寺社仏閣の建築が好きで、小学生の文集で「将来は学者になりたい」と書いていた。日大理工学部で建築を学び、横国大、東大の大学院を経て、東京工芸大学教授に。専門は風工学で、そよ風の「心地よさ」などを研究。「環境汚染、風害など、世相を反映した研究ができるのが魅力。本当に楽しい研究者人生だった」と目を細める。
○…教授退任を控えたある日、妻から「研究は十分。今度は次男のために」と言われたことを契機に、障害者支援団体に携わるようになった。「座間に暮らす障がい者やその家族が頼れる存在になるのが目標」。リビングの一角を占める無数のドラえもん人形は、埼玉に暮らす長男から度々贈られてきたもの。「博人がドラえもん好きで。兄弟仲がとても良いことも、夫婦の誇りです」
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