ベスト介護セレクト20を受賞した特別養護老人ホーム「さつき」の施設長を務める 小林 由貴子さん 海老名市社家在住 54歳
しなやかに、たくましく
○…介護に頑張る事業所を応援する県独自の取り組み「ベスト介護セレクト20」の受賞は、「職員の努力のおかげ」と喜ぶ。利用者と接する職員の気づきやアイデアで始めた取り組みがサービスの向上に努めていると評価されたことが何よりうれしかった。「考えて主体的に行動できる人が揃えば組織は成長する」。施設運営には自身が意思決定を下すよりも、誰もが意見を言いやすい風通しの良い環境づくりに重きを置いている。
○…現在も勤務する施設の開所に合わせて保育士から介護職に転職した。ヘルパー2級の資格を所持していても経験ゼロ。失敗するたびに乏しい知識と経験の不安に押されて、当時の上司に退職を直訴したとこも。意識の変化は利用者が転倒して骨折するアクシデントで、命を預かる仕事だと諭してくれた上司のおかげで「学ばなければダメ」と職責と真摯に向き合う覚悟を決めた。
○…長野市出身。新型コロナが猛威を振るった2年前に父が他界した。感染症対策の一つとして県境をまたぐ移動が制限されている中で、看取り介護で故郷の特別養護老人ホームに入所する父を気にかけた。施設のルールを熟知するだけに、面会を諦めていたところ「短時間なら」という条件付で認められた。「家族の気持ちにも寄り添う対応に施設運営の在り方を学びました」。父と並んで撮影した写真は一生の宝物になった。
○…独りで暮らす母を想い、休日は片道4時間かけて故郷に帰ることもある。掃除や洗濯など、身の回りの世話を終えて思い出話にふけるひとときを楽しむ。息抜きはライブ鑑賞で、大ファンというザ・クロマニヨンズや田原俊彦などのコンサートに足を運ぶ。身振りを交えて「会場では声をあげてます」と笑う。
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