小惑星探査機「はやぶさ２」に搭載したランプを手掛けた 滝沢 銃治さん ミヤタエレバム（株）在勤 77歳
海老名・座間・綾瀬版
公開：2014年12月12日
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モノ作りは感動の連続
○…12月３日に地球を飛び立ち、連日大きな話題を集める小惑星探査機「はやぶさ２」。着陸時に重要な役割を担うフラッシュランプは東柏ケ谷にある「ミヤタエレバム（株）」が開発・製造した。ランプ管の中の不純物を取り除き、真空状態にする「排気」をし、そこに目には見えないキセノンガスを注入する、ランプが光るための真髄ともいえる匠の作業を務めた。
○…東京に憧れを抱き、16歳のときに家を離れ、今もなおこの道を歩み続ける60年の大ベテラン。機械での製造が難しく、すべてを手作業でこなす仕事。家庭用のものから顕微鏡、飛行機、船舶、機関車まで、どんな製品に関しても注文に応えてきた。「見えないガスが商品だからと言って、決して手を抜いてはならない。ごまかしてはいけない」これが会社の創始者から受け継ぐ言葉。毎朝５時30分の電車に乗り会社へ向かう。機械は回せば回すほど良い仕事ができると、出社は毎日一番。「寝ても覚めても研究の毎日です。若い時からたたき込まれた早起きはいつになっても体に染み込んで抜けませんね」と表情を緩ませる。
○…新潟県出身。国内のモノ作り最盛期に自転車屋を営む家で育った。機械へのこだわりは幼いころから持っていて、「小学４年生のころには車を乗りこなしていた」という思い出話を口にする。休日には散歩を始め、山登りや野球、スキーなど今でも体を動かすほどアクティブな生活を明かす。「顔が赤いのは先日海へ行ってきたからなんですよ」。太陽の光が日に焼けた顔を輝かせる。
○…先月の喜寿の誕生日では会社で祝い行事が行われた。「感動のあまり、心の涙が止まりませんでした。本当に感無量。宇宙プロジェクトに携われたこともそうですが、本当に幸せです」と嬉しさをにじませた。モットーは”健康であること”。「年寄りだけに邪魔にならないように維持していかなければいけませんね」と生涯現役を目指す。
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