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広島に投下された原爆で被爆した「少女の日記」を本にまとめ出版した 亀井 博さん 国分寺台在住 83歳

公開:2015年8月7日

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「語り継ぐこと」が使命

 ○…現役時代、女子高の社会科教諭として生徒たちに現代史を教える中で、強い感銘を受けたのが、第二次世界大戦に巻き込まれ広島で被爆した少女が亡くなる直前までの出来事を綴った『一冊の日記』。「本に残しましょう」。所持者だった少女の実兄にそう伝え「森脇瑤子の日記」と題して世に送り出した。「今年で終戦70年を迎える。少しでも多くの人に当時のことを知ってもらいたくてね」と、一点を見つめて語る。

 ○…自身、鳥取県の出身。物心がついたときには既に戦争が始まっており、13歳で終戦を迎えた。この頃、広島で働いていた肉親も被爆するなど「無関心ではいられなかった」と振り返る。最も衝撃を受けたのは終戦後。「当時タブーとされていた”戦争反対”の考えを持つ人がたくさんいることが判明した。学校で”神の国ニッポン”と教わってきた私には信じられず、教育の力の大きさを身に染みて感じたね」とポツリ。それが一つの動機となり、教育の道へ進み、通常、高校の授業では習わない「現代史」に注力した。「毎年、女生徒を連れて広島へ足を運び、戦争体験者の生の声を聞かせた。彼女らは涙を流しながら聞いていました」。

 ○…教員退職後は海老名市内で古書店の主人に。皆から「先生」という愛称で親しまれ、地域住民が店先で雑談したり、客同士が交流する事もしばしば。「もうすぐ広い店に移転しますよ」。ハキハキ話す姿は、年齢を感じさせない。「好きなことばっかりやってるからかな?よく若いと言われるね」と、笑顔をみせる。

 ○…一方で、戦争を知る世代が年々減少している現状に対する危機感は相当なもの。「誰かが語り継がなきゃ後の世代に教訓を残せない。私も、今のうちに伝えておかなければ」と語る背後には昭和史の本がずらりと並ぶ。「ここにある本もきっかけの一つになれば。店は、倒れるまで続ける予定です」。平和への想いを紡ぎ、繫ぐ日々が、続く。
 

戦後70年 語り継ぐ戦争の記憶

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