開館30周年の中新田コミュニティセンターで館長を務める 杉本 芳秋さん 中新田在住 68歳
先祖の思いを受け継いで
○…コミセンで地域課題を話し合えるようになれば―。そんな思いを抱いたのは、館長就任前に務めた中新田連合自治会長としての経験がきっかけだった。3年間の任期を全うする中で、宅地造成が進むこの地区ならではの通学路の安全性・ごみ処理・住民間の交流といった問題点が浮き彫りになるのを感じた。課題を解決するための機会や学びの場を提供できたらと今年4月から館長に。「色々な場所から縁あって中新田にやって来た人たちが地域に溶け込めるようお手伝いしたいです」
○…先祖は家康の老臣として中新田を治めた高木主水助清秀の家臣で、主君の国替え後も同地にとどまり土着した6氏のひとりという名門の家柄。自身はその13代目にあたり、自宅には400年前から続く過去帳や家系図が残る。海老名の農業を支えた先祖の功績を後世に伝えようと祖父・寅吉らが建てた「六刀碑」は郷土かるたにも詠まれる。碑の横にある稲荷の手入れは、今なお月1回6氏合同で行っているという。
○…小学4年生まで諏訪神社の中新田分校に通い、その後有鹿小、海老名中、厚木高校に進学。中学生から天体の面白さに目覚め、大学では理学部へ。卒業後は学芸員の道を歩み、相模原市立博物館で64歳まで勤め上げた。自宅でも天体望遠鏡で星空を眺める日々。いつの日か見た彗星のことを語る目は少年のように輝く。「好きな事だから一度も仕事を辞めたいとは思わなかった」と話す。
○…平日は毎朝4Kmのウォーキング後、えびな支援学校に赴き登校する生徒の見守り活動を行う。学校創立から3年間欠かさず続けてきた日課で、今では生徒はもちろん買い物に行く人や散歩中の近隣住民らとも顔馴染みに。先祖代々歩んできた中新田への思いを胸に地域に根差し続ける。
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