座間市「アウトリーチ支援」の専門相談員を務める 池田 陽子さん 座間市小松原在勤 67歳
心開けば未来は変わる
○…話をしていると自然と気持ちが明るくなる、はつらつとした声と温かい笑顔。精神保健福祉士としてひきこもりなど問題を抱えた家に出向き相談に応じている。昨年8月の開始以来、スケジュール帳は予定がびっしり。当事者との物理的な扉は心の扉でもあり、一朝一夕には打開しない。ただ「10年以上ひきこもりだった方が一人で来庁した時は感動した」と手応えを感じている。
○…精神障害者の人権擁護に関心を持ち、精神医療と社会をつなぐパイプ役である精神保健福祉士になり今年で職歴45年。20年前の第1回目の国家資格合格者だ。医療機関で勤務後、精神保健相談の主体が県から市へと変わった2002年から、夫の出身地である座間市で5年間相談員として勤務。今回、市の新たな支援の形に「面白い」と手を挙げ、再び座間の地を踏んだ。
○…県精神保健福祉士協会の会長も務め、県内600人以上の同業者に向けて研修を行ったり、情報発信をしている。力を注ぐのは、自身が職を目指すきっかけにもなった人権擁護。「人権侵害をされている本人が、そのことに気付いていないこともある。行政や学校のカウンセラーなど、この仕事の裾野が広がっているからこそ、一層の支援体制を作っていきたい」と意気込む。
○…相談者にもよく話すと言う健康の秘訣は「寝て、食べて、お風呂に入る」。10時間寝ることもあるとか。趣味は50歳で始めたスキーで、「今シーズンも20回は行った」とニッコリ。「スキーは自然相手で上手くいかないことが多いが、だからこそ滑れた時の喜びがある。人生も思い通りにならないけれど、『来るもの拒まず』で心を開いて人と接していると、心通わせられる時が来ると思うのです」
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