麻生区内の振り込め詐欺被害が多発している。麻生警察署によると、9月16日現在で、18件発生し、被害額はすでに昨年1年間を上回る約7400万円。麻生警察署では「見知らぬ人からの電話には特に注意してほしい」と呼びかけている。
麻生区内の昨年1年間の振り込め詐欺被害は18件で、被害額は約6600万円。今年1月から9月16日までの発生件数は18件で、すでに昨年と同数になっている。被害額も約800万円上回っている。
麻生警察署によると、被害者は60〜80代。男性、女性ともに被害にあっており、高齢者を狙ったケースが目立つ。18件のうち、16件が息子や孫を装う「オレオレ詐欺」で、2件は還付金詐欺だった。
近年の傾向として、オレオレ詐欺での現金詐取方法は、犯人が被害者宅などを訪れ、直接現金を受け取る「手渡し型」に移行している。区内で発生した16件のオレオレ詐欺も、8〜9割が手渡し型だ。
手渡し型は「会社の金が入ったかばんを電車内などで紛失してしまった」といった口実で息子を装った犯人から電話があり、その後、駅員や会社の上司を装った別の犯人が連絡するなどの手法。複数で犯行に及び、手口も巧妙だという。
10件未然に防ぐ
今年に入り、金融機関の窓口で職員が不審に思い、振り込みを未然に防いだケースが10件あった。金額にすると、約4270万円で、麻生警察署では「金融機関の方々には感謝申し上げるとともに、これからもご協力頂ければ」と話している。一方で犯行が手渡し型に移行していることから、金融機関を通さないケースが多くなっており、「各個人の振り込め詐欺に対する意識をさらに高く持ってほしい」と麻生警察署担当者は話している。
また、被害額が昨年を上回っている現状に、麻生警察署では、「高級住宅地が多いといわれる麻生区を犯人がターゲットにしているケースが多いのでは」と分析している。被害に遭わないためには、「知らない人からの電話はまず疑う」「電話でお金の話になったら、まず振り込め詐欺を疑い、警察に連絡」「家族で合言葉を決めておく」などの対策を講じてほしいとしている。
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