多摩川河川敷で中学1年生の男子生徒が殺害された事件から2年。事件発生を受けて昨年から「中学生暴力防止プログラム」を市内で実施している認定NPO法人エンパワメントかながわ(横浜市)の浜谷典子さんに話を聞いた。
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プログラムを実施したのは西生田中と金程中、多摩区の枡形中、川崎区の臨港中の4校。
プログラムはスタッフが寸劇を行いながら「いじめを目撃したらどうする?」など、参加者の意見を聞いていく。特に重点を置いて伝えたのは、ピアプレッシャー(仲間同士の抑圧)によりいじめの傍観者になってしまうこと。「見て見ぬふりも暴力と同じ。いじめを受けている子の話をただ聞くだけ、先生への相談に付き添うだけでいい。ピアサポート(仲間内支援)に回ることが大切」と浜谷さんは伝える。生徒からは「いじめられている子の助け方が知れて嬉しかった」などの感想が聞かれた。
生徒からは人権について考える意見も目立った。事件の加害者について「罪はだめだけれど、加害者の人権も尊重しなければならない」という生徒の意見も。浜谷さんは「大人への不信感や将来の不安など抱えているものを理解し、向き合い、『あなたは大切な人』と伝えていきたい」という。
同団体はプログラムを実施する活動資金を募っている。(問)同団体【電話】045・323・1818
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