全試合、一本勝ち 湯河原の二見君が県優勝、IHへ
湯河原町在住の二見省吾君(相洋高柔道部3年)が、5月18日に行われた全国高校総体県予選の90kg級で初優勝、全国への切符を手にした。
3月の全日本選手権で3位に入賞し、日本一を掴みかけた二見君。だが直後に左膝を痛め、一時は「手術が必要。インターハイは諦めた方がよい」と医師から宣告を受けた。「とにかく怪我を治す事に専念しよう」。安静に努めながら、セカンドオピニオンを求め、複数の病院を訪ね回った。
その後、軽い階級の部員を相手に乱取りを再開し、調整を重ねた。思うような練習ができず、身体が重かったという二見君。1日で全試合を戦うだけに「きっと体力がもたない」。「最初から飛ばして2分以内で片づけてやろうと思っていた」と、序盤から前へ出る覚悟で、試合に臨んだ。
2回戦から登場し、順当に駒を進め、東海大相模や桐蔭学園の強豪らも撃破。決勝戦では得意の袖釣り込み腰で一本。5試合全て2分以内におさめ、オール一本勝ちという文句なしの戦いぶりで、場内の度肝を抜いた。県を制し「まずは安心した」と笑顔を見せ、全国に向け「優勝して周りに恩返ししたい」と誓った。