瀬谷区版 掲載号:2011年6月23日号
  • googleplus
  • LINE

6月25日から「紫陽花窯グループ展」を主宰する陶芸家 後藤 美枝子さん 橋戸在住 69歳

滲み出る心の温度

 ○…紫陽花(あじさい)の咲く頃、住宅街の一角が華やかなギャラリーに変わる。作品を手にし、「このお皿に何を盛り付けようって想像するのが楽しくて。食いしん坊なのね」とおちゃめに笑う。振る舞われる軽食や飲み物の器は全て作品で、使いながら陶芸の良さを味わえる。「横に長ーいお皿や可愛い取り皿とか、わぁって驚くものを作りたいの」。日常で楽しめる陶芸作品を届ける。

 ○…教室に通う生徒は約30人。千葉や愛知など「何で知ったんですか?」と思わず尋ねるほど遠方から通う人もいて、定期的に伊豆高原にも指導に赴く。「カリキュラムはあるけど、みんな聞かないのよ。だから『やりたいようにしなさい』って。失敗も新しい色合いも、自分でやった方が身になるしね」と苦笑しつつ、教室の時間は和やかに流れる。「土って大地のもので気を分けてくれる。帰る頃にはみんないい表情になるのよ」と表情が一段と和らいだ。

 ○…経営者の夫と結婚し子育て中だった30代の頃、趣味が高じて陶芸教室に通い、作品鑑賞に世界を巡った。美術展に出品したり、海外で講師に招かれたりと充実した日々を送っていた時、夫に若年性アルツハイマーの診断が。以後10年、介護と経営、制作を掛け持つ日々が続いた。「近所の人や生徒さんに正直に話して、よく助けてもらったわ」と苦悩の日々を今では大らかに振り返る。最期が近付くにつれ周囲に手を挙げることも多かった夫だったが「不思議よね。私の作品だけは、一個も壊さなかったの」。

 ○…生きがいは地域作業所での陶芸指導。「作業する人の純粋で輝く表情や、それを見て喜ぶお母さんの顔が好き。介護でお世話になった地域への恩返しね」。陶芸を通じ世界各国の人、障害や悩みを抱える人、様々な人たちに出会い、その数だけ驚きや喜び、衝撃のエピソードと出会ってきた。「本当に人が大好き。人生ってみんなドラマね」。作品に滲む温かさは、心の温度そのものだ。
 

瀬谷区版の人物風土記最新6件

柳 盛康さん

相模線沿線写真コンテストで最優秀賞を獲得した

柳 盛康さん

3月15日号

小倉 純二さん

3月に開場20年を迎えた日産スタジアム(横浜国際総合競技場)の名誉場長を務める

小倉 純二さん

3月8日号

平野 太一さん

県立高校からの甲子園出場を目指す瀬谷高校野球部の監督を務める

平野 太一さん

3月1日号

車(くるま) 秀徳さん

瀬谷公会堂の運営業務責任者を務める

車(くるま) 秀徳さん

2月22日号

山口 紗矢佳さん

シンガーソングライターとして活動し、3月にワンマンライブを控える

山口 紗矢佳さん

2月15日号

飯吉 明子さん

「ピンチをチャンスに!減災共助の会」の世話人の一人として活動する

飯吉 明子さん

2月8日号

田近淳 司法書士事務所

相続・遺言・登記・債務整理・成年後見など法律の悩みご相談下さい。初回相談無料

http://www.tajika.jp/

<PR>

瀬谷区版の関連リンク

あっとほーむデスク

瀬谷区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

小原孝ピアノコンサート

小原孝ピアノコンサート

5月20日 タウンニュースホール

5月20日~5月20日

瀬谷区版のイベント一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

瀬谷区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2018年3月15日号

お問い合わせ

外部リンク