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瀬谷区版 公開:2012年3月1日 エリアトップへ

瀬谷区知的障害理解啓発グループ「アントママ」の代表 八木澤 恵奈さん 本郷在住 41歳

公開:2012年3月1日

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みんな違って当たり前

 ○…自閉症の息子が小学生の時、同級生に講話したことが始まりだった。「誰にでもできる・できないがあって、障害もその1つ。話すと子どもたちは意外とすんなり『そうか』と受け入れてくれた」。以降瀬谷区知的障害児親の会「ほっぺ」で出会ったメンバーと学校や公共施設などで講演を重ね、昨年瀬谷区知的障害理解啓発グループ「アントママ」を設立。知的障害の「ありのまま」を伝える。

 ○…息子が幼い頃、耳を手で覆ってお店に入ったり、ずっと石を水辺に投げて楽しむ様子などを見て「最初は何を感じているか知りたくて何度も真似した」。講演ではそんな経験を生かしてか、街の喧騒を録音し障害独特の聞こえ方を表したり、人形劇で言葉が伝わらないもどかしさを表現したりと工夫する。最近は自治会での講演や子育て支援拠点での相談員など、グループの活動に広がりが。「地域に知的障害を知って向き合いたいと思っている方が増えて、本当にありがたい」。

 ○…現在息子は高校生、娘は中学生。勉強や部活、趣味に励むそれぞれの成長ぶりを生き生き話す笑顔も、子どもの幼少期を振り返ると一度だけうっすら涙が浮かんだ。息子の行動が分からず周囲から強く当たられ、外出も億劫だった時期。切羽詰まったあまり子どもに掴みかかりかけたこと。医師に「普通にレストランに行って、買い物したい!」と叫んだこと。その時医師に言われた「この子もきっと普通にしているんだよね」という一言が、「障害も個性」と気付くきっかけに。「今思うと当たり前だけど、普通はみんな違うんだ」。

 ○…アントママは「みんな違って当たり前」が合言葉。「障害について知る前は、私もどこかで障害者はかわいそうと感じていたと思う。障害の特徴を知ってもらい、”ヘン”という関心でなく、”あったかい無関心”をもってくれたら」。いずれ自分の元を離れる子どものことを見据え、将来の地域の姿に思いを馳せる。
 

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