瀬谷区災害ボランティアネットワークの代表を務める 辻川 和伸さん 三ツ境在住 69歳
ゴールに向けて一歩ずつ
○…昨年6月、災害ボランティアネットワーク(災ボラ)の代表に就任。災害が起きた時に外からやってくるボランティアと被災者とのマッチングが主な仕事だ。こうした活動に関わる理由の根底には阪神淡路大震災がある。当時実家の神戸では親兄弟が被災した。継続して援助できない自分に代わり、その時のボランティアに助けてもらったことを覚えている。「当時できなかった恩返しという気持ちもありますね」。東日本大震災から1年、人の記憶が鮮明な今が正念場だ。
○…「実際に行ってみないことには…」と7月には東北の被災地でがれきの撤去ボランティアに参加。一面のがれきの山に圧倒されつつも、改めて災ボラの必要性を感じたという。今年2月には横浜で震災が起きたと仮定したシミュレーション訓練を実施。災ボラと災害本部、社会福祉協議会との連携が課題にあがった。「まずは3者のコミュニケーション。次にコーディネーターとしてのレベルアップ。今後は加えて区内に15カ所ある地域防災拠点との連携を強めていきたい」と意気込む。
○…地域の活動にも数多く参加。二ツ橋水辺愛護会では和泉川のごみ拾いや整備を手伝う。小さい頃、自分が川遊びをした思い出が原動力だ。「孫世代にも川遊びの楽しさが伝われば」と離れて暮らす1歳半の孫を思い描いて顔をほころばせる。「会うたびに大きくなって嬉しいやら寂しいやらです」。
○…ストレス解消には山登り。大学時代から50年以上続ける。その頃の仲間と中国の泰山などにも登ったことも。ほかにも過去には千葉で100Kmウオークにも参加し、23時間45分かけて歩破した経験を持つ。「『100Km』と意識すると遠いけど、もしかすると歩けるかもしれないって思うと案外できるもんですよ」。高い山や100Kmを歩ききるように、災ボラの普及のため一歩一歩着実に歩を進めていく。
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