seya防災ネットワークの「小規模高齢者施設等分科会」の会長に就任した 久保田 雅徳さん 相沢在住 45歳
「つながり」で減災へ
○…防災対策について情報交換、共有する「小規模高齢者施設等分科会」の初代会長に選ばれた。同会は区内にある認知症高齢者グループホームや小規模多機能型居宅介護事業所の全35施設がSeya防災ネットワークに加入したことを受け、小規模高齢者施設等を対象として3月に発足した。「防災対策について各施設が繋がるきっかけ、スタートの会になれば」と力を込める。
○…就職を機に瀬谷を離れ、金融マンとして全国各地を転勤する生活を送っていたが「外に出て地元の良さが分かった」。一人で暮らす父、実さんのこともあり、脱サラして瀬谷に戻ってきたのは8年前。祖父の代から続く農園は、相沢幼稚園の芋ほりや、そこで育てた50種類近い野菜を瀬谷小学校の給食に利用されている。「母校の子どもたちに食べてもらうのは嬉しい」と頬がほころぶ。父が自宅敷地内に建設した高齢者施設、NPO法人ふるさとホーム瀬谷に理事として関わり、2年前に理事長に就任した。
○…施設で毎月欠かさず行っているのは避難訓練。以前は年2回の実施だったが「それだけではいざという時に動けない」とバッサリ。頭で考える前に体が動くよう何度も訓練を重ね、非常時に対応できるよう、地震や火災など様々な場面を想定した訓練を行っている。特に消防に通報してから到着するまでの平均時間「7分」の動きに重点を置く。「到着するまでに何ができるか、すべきなのか」職員で話し合い、フィードバックし、動きの統一化を図る。
○…「フットワークの軽さが武器」というように、ロータリークラブなど地域の団体に数多く所属する。「先輩方から学ぶことばかり」で、その姿勢は会長に就任しても変わらない。「非常時に行うべき役割を理解し、各施設に合った災害対応能力の向上に努めたい」。地元に育ててもらった恩返しの気持ちを胸に、地域の減災に努める。
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