瀬谷区版 掲載号:2019年12月5日号 エリアトップへ

瀬谷区在宅医療相談室の室長を務める 大嶽 朋子さん 瀬谷区在住 60歳

掲載号:2019年12月5日号

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家族見つめ寄り添う医療

 ○…住み慣れた家で療養したいと願う人や、そうした相談を受けた地域ケアプラザなどの職員を、医師や病院につなぐ瀬谷区在宅医療相談室。超高齢化社会に向けた地域医療の連携円滑化を目的に2015年の開設以来、室長として日々の業務に励む。「現場の訪問看護師やケアマネジャーからの声を、つなげるのでスピード感や判断力も必要」と語る。

 ○…相模原市出身。こどもの頃から看護師になるのが夢で、23歳から横浜市立大学附属病院に勤務。結婚と同時に夫の転勤にあわせて専業主婦になった。夫の実家がある瀬谷区に移り住み復職したのは病院勤務ではなく、区医師会の訪問看護ステーションだった。「病院で行き届かなかった体や心のケアを、家にある身近なもので出来たのが一番響いた」。在宅医療に携わってからは目から鱗の日々だった。

 ○…今でも思い出すのは、夫婦仲の溝が深かった末期がんの高齢女性。在宅看取りを選び、末期がんであるゆえに周りの友人とも疎遠になった。そんな夫婦の間に入って看護を続けたが、自分がいなかったときに初めて夫が妻の世話をしたという。「こんな些細なことで関係が少しだけ修復して最期を迎えられた。時には一歩引いて家族を見つめることも大切だと気が付かせてくれた」。死の直前に垣間見た夫婦の絆に心が揺れた。

 ○…「在宅医療は家族の中に入っていく。その人たちに寄り添う仕事だから、ドラマがたくさんあるんです」と表情は朗らか。その反面理解が進まず起きるトラブルも。「命の最期をちゃんと迎えられるように普段から医師と家族と本人がよく話し合うことが大切。分からないことはここに相談すれば大丈夫だと情報発信していく」――。寄り添う医療を胸に抱く。

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