プロバスケbjリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」球団代表に就任した 植田 哲也さん 川崎市在住 42歳
「草の根魂」で対話重ね
○…サラリーマンから一転、横浜生まれのプロバスケットボールチームの球団代表へ。参入2年目でリーグ王者に輝き、7月から運営委託による新体制がスタートした横浜ビー・コルセアーズ。運営に携わる大手広告通信社の一員として、新リーダーが舵取りを担う。「まず観客動員アップが第一。横浜の皆さんとふれあう機会を増やし、チームの魅力を多くの人に知ってもらいたい」と意気込む。
○…「横浜は田舎のような人のあったかさがある」。東地区決勝進出を懸けた5月のプレーオフ、富山戦の舞台だった本拠地の一つ、横浜文化体育館。会場設営に2、3時間しかない状況で、床材のスポーツコートを敷くか否か意見が分かれたが、50人以上のボランティア総動員でやり遂げた。「試合のたびに前日から会場入りし、汗を流してくれるボランティアが大勢いる。衝撃的だった」。両チームの応援は最高潮に達し、かつてない一体感に包まれた。「理想の環境づくりができた」。手応えをかみしめる。
○…出身は山口県。「家に帰れば星一徹みたいな父親と毎日キャッチボールだった」。小4から高校まで大好きな野球に明け暮れた。大学では英米文学を専攻し、クレジットカード会社に就職。選手OBが集うプロ野球マスターズリーグのファンクラブを担当した。本体の運営に関わりたいという思いで、リーグの販売促進等を手がけていた大手広告通信社へ転職。全く違う畑で約10年、リーグ運営のほかテレビやラジオの広告宣伝に携わってきた。
○…新体制の準備で現場入りした春先から約3カ月間、休日はゼロ。多忙な中でも妻と長女、長男との毎朝の食卓が貴重なひとときだ。海外旅行は妻との共通の趣味で、これまで訪れたのは10カ国以上。チームのイベントには家族を連れていくことも。「仕事の姿を家族に見せれば、理解してもらえるかな」。そっと微笑む。家族や仲間の思いを胸に、新たな船旅が始まった。
|
|
|
|
|
|