瀬谷警察署と災害時協定を結んだマルチコプタージャパン(株)代表の 大城 智広さん 宮沢在住 30歳
空からの視点で貢献を
○…現地で何が起こっているのかを把握することが重要となる、大規模災害時。「空撮を使えば、現場に立ち入れない時でもリアルタイムで状況を確認できる」。ドローンの名で昨年一躍有名になったマルチコプターを扱い、仕事で各地を撮影し始めて約1年半。このほど、瀬谷警察署と災害時支援協定を締結した。「法整備など、やっと環境が整った印象。2016年、これから」と意気込む。
○…小学6年生の頃から瀬谷に住み、現在は宮沢に仕事場を構える。「新しいものを作りたい」との思いで神奈川工業高校の電気科に進学。配線や回路図などを学ぶ傍ら、映像編集やHP作成にも熱中。興味の対象が広がっていった。卒業後はテレビ関係の仕事や映像制作会社で働き、現在の仕事につながる基礎を身に着けた。空撮と出合ったのは3年ほど前。「いろいろな撮影をしてきたが、残っているのは空ではないか」と思い立ち、ラジコンの操縦などに詳しい人を訪ねて全国を巡る旅へ。約1年かけ、知識を吸収していった。
○…小型無人航空機システム(UAS)を開発・製造しているメーカー「DIJ」が日本法人を設立する際、「教えるのはすごく好きだから」と技術面などの指導を引き受けた。その後、「マルチコプタージャパン」を立ち上げ、2014年4月より事業をスタート。依頼を受ければ各地へ出向き空撮を行う。ドローンを用いた測量で城を3Dデータ化するなど、内容はさまざま。年間500以上のフライト数をこなすため車中泊も。多忙を極めるが、「天職としか言いようがない」と満面の笑みで応える。
○…撮影で訪れた地で温泉に浸かるのが至福の時。SNSを通して全国に仲間が増え、話題を共有する楽しさもある。瀬谷は「外に出たから良さに気付けた」。今後は災害時対策で地元への貢献を目指す。「こんな使い方もできると知って欲しい。動きが広がっていけば」と思いを込めた。
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