実態調査に寄せられた「切実な声」 県政報告【11】 医療的ケア児の更なる支援を! 瀬谷区選出 神奈川県議会議員 田村ゆうすけ
私はこれまでも、「医療的ケア児」への支援充実を県に呼びかけてきました。昨年度は実態把握調査が行われ、県ホームページ内に支援情報をまとめたサイトも設けられました。2月の一般質問の提言と合わせて、その内容を報告致します。
医療的ケア児とは、NICU(新生児集中治療室)等に長期入院し、退院後も人工呼吸器や胃ろうを使用し、たんの吸引等のケアが日常的に必要な子どものことです。重複障害の児童もおり、障害者手帳の交付対象にならない場合は福祉サービスを利用できず、制度のはざまで十分な支援を受けられないケースもあります。また、ケアを担う保育所や学校が少なく、保護者の負担が大きいのが現状で、「片時も気を抜くことが出来ない」と切実な声が私のもとに届いています。
県はコーディネーター育成や看護師を配置する保育所への補助等を行っていますが、より効果的な支援を行うために実態把握調査が必要でした。私が強く要望していた実態調査では200件の回答があり、寝返りができないほど重度な状態の児童が半数近くを占めました。また、主な介護者は母親(71%)で、そのうち「預け先があれば就労したい」という人は約43%に上っています。
県は調査結果を受け、支援情報のサイトを立ち上げたほか、関係部局や市町村と連携を図りながら更なる支援に取り組む考えです。私が一般質問で強く訴えたのは実態把握調査の継続と、全庁挙げて支援充実に取り組むこと。県は、200人の保護者の切実な声をしっかり活かさなければなりません。医療的ケア児や保護者が直面する課題について、ライフステージに応じた支援ができるよう、今後も県に強く呼びかけていきます。
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