タヒバリ文::今野紀昭(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより 144
春、広い野原に舞うヒバリ(雲雀)は良く知られているが、冬季群れをなして日本に渡来するタヒバリという名の鳥がいる。ユーラシア大陸東部の亜寒帯地方、サハリン・千島列島やアラスカのツンドラに分布・繁殖し、冬季は日本やアジア、アフリカへと渡り越冬する。
名前にヒバリと付くがセキレイの仲間である。体長16cm、全体に褐色の地味な色彩で体下面は淡い黄褐色、胸や脇に黒褐色の縦斑がある。地面にいる時は、尾を上下に振りながら脚を交互に出して歩き、飛び立つときに「ピィーツ」とか「ピッツ ピィツ」と二声を発するのでタヒバリと知れる。稲を刈り取った後の水田、湿地、畑地等の環境に見られる。
タヒバリによく似たビンズイは夏季高山で繁殖しヒバリの様に複雑に囀るので木ヒバリと呼ばれる。冬季は平地にも降りて来てタヒバリと重なる環境に見られる事がある。ヒバリ(草ヒバリ)、タヒバリ(田ヒバリ)、ビンズイ(木ヒバリ)とヒバリの名の付く3種を、和泉川・上瀬谷基地跡の原にと探ってみるのはどうだろう。
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