SDGs瀬谷区から未来を考えるvol.7 太陽光で命を守る 高齢者施設 愛成苑
社会福祉法人愛成会(平本千惠子理事長)が運営する特別養護老人ホーム「愛成苑」(瀬谷町)に3月、太陽光パネルが設置された。東日本大震災のような大地震や近年激甚化している暴風雨などの災害時に、施設が停電しても入所者や避難者の生命を守るための取り組みだ。
屋上に取り付けられたパネルは168枚。63kWの発電が可能だ。平均的に光を取り入れるために東西方向にガラス面を合わせた。本入所、ショートステイ合わせて100床を完備する同施設は、福祉避難所にも指定され、災害時には定員10人を受け入れる。スタッフらも含め最大で170人ほどが停電時でも施設内で過ごすことになる。「施設内すべての電力をまかなうことはできないが、停電時は工夫をしながら利用したい」と話すのは本部長の平本秀真さん。「真夏の酷暑の中、冷房器具が使えないのは命の危険に直結する」と平本さんは話し、太陽光パネルに直結したコンセントが各階に設置されているので、入所者らはエレベーターホールに集まり、サーキュレーターなどを使用して体温調節を図るという。
太陽光パネルで発電した電力は、停電時だけでなく日常でも使用される。日々の使用電力の約3割ほどまかなえる予定で、平本さんは「子どもたちの世代をよりよい地球環境にするために、少しでも役立てれば。愛成苑があってよかったと思われるように社会貢献したい」と話す。
今後は停電を想定した避難訓練を実施する予定で、蓄電池に貯めた電気の効率的な活用方法などを検証していく。
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