地域の子どもたちに昆虫を寄付する 鑓田(やりた)充(みつる)さん 東柏ヶ谷在住 68歳
笑顔のために一生懸命
○…子どもたちから大人気、昆虫採り定番の「カブトムシ」と秋の風物詩で情緒たっぷりの羽音が魅力の「スズムシ」を、地域のお祭り時や東柏ヶ谷小学校の4、5年生に寄付している。その数はおよそ400匹。地域の人と協力し、情報をもらっては農園やお寺の裏山など、どこでも飛んで虫を採りに出掛ける。「子どもの笑っている顔が見たい。ただ、それだけだよ」とニッコリ。
○…今から20年前、会社で飼っていたスズムシの世話役を引き受け、地域の盆踊りで配ったことが始まり。
虫の生存率や繁殖率を考え、毎年2千匹を孵化させる。6年前からは甥っ子にカブトムシをプレゼントし、飛び跳ねるように喜んでいた姿を見て始めた。子どもたちが見やすいように、ペットボトルを半分に切り、堆肥や餌などを入れ、持ちやすいように紐を通して渡す。作業場である家の駐車場は、虫かごが山積みに置いてあり、棚や机の引き出しからは専門道具や昆虫資料など、ホームセンター顔負けの設備で「うちにないものはないんだよ」と得意気な微笑み。
○…51歳まで勤め上げた会社は船などの設計から管理まで、すべてこなす技術マン。北海道から沖縄まで、全国を飛び回る仕事で、1年間の300日が出張という忙しい日々もあった。すべての休みを子どもの夏休みに当てて「毎日のようにプールに連れていったんだよ」と当時を振り返る。リタイア後は、社内で評判だったマッサージに磨きをかけるべく、3年間専門学校に通い、マッサージ師としての国家資格を獲得した。「とにかく一生懸命やらないと楽しくならないよ」。やりたい事へは徹底的に情熱を持って取り組む。
○…家の前は通学路。子どもたちに向かって、朝の挨拶とじゃんけんは欠かさない。「未来を背負っていく子どもたちが笑顔になれる環境を、大人が作らなければいけない」。地域一丸で未来を支えていく。
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