かかしまつりの実行委員長を務める 波多野 喜久さん 中新田在住 77歳
触れ合いの場を地元に
○…秋の訪れを告げるイベントとしてすっかり季節の風物詩となった「かかしまつり」の実行委員長を務める。今年で22年目を迎える「中新田かかしまつり」の当初メンバーとして尽力してきた。「市内にも西口開発計画をはじめとする都市化が進んでいるが、今の環境と地域の協力体制が残っている限り、いつまでも続けていきたいと思っています」とにこやかな表情を見せる。
○…人口の増加が慌ただしくなり、多くの新住民が入ってきたことを鑑みて親睦を深めようと企画されたのが「かかしまつり」だ。初年度は、基本的な一本足かかしからスタートし、並んでいたものも10体程度だったが、たちまち話題を集め、幼稚園、保育園、小学校など、地域の人の参加が増すようになった。「『あのときは…こうだったなぁ』なんて、かかし作りが子どもたちの思い出や経験になってくれれば嬉しい」と笑みを浮かべる。
○…大学を卒業し社会人になると、自宅と仕事の往復の毎日に。会社勤めで50歳を過ぎ、定年がみえてきた時、道端ですれ違った同級生が挨拶もなく通り過ぎていったことに危機感を覚えた。「仕事ばかりで地域の事は何も携わっていないんだな」と地域のことへ目を向けるようになり、さまざまなコミュニティの場へ顔を出した。今では週に1度は居酒屋へ。「酒も好きだけど、コミュニケーションをとるのはもっと好きだね。歳を重ねて気付いたけど、協力し合うことが世の中で一番大切だと思う」
○…9月6日からは21日まで、小田急線の電車を背景に田んぼにかかしが並ぶ。一見すると都会と自然のミスマッチな風景がたまらない。アニメキャラクターやスポーツ選手など、世相を反映するようなユニークな作品が数十体並ぶ姿がファンの心を掴んで離さない。「本番までおあずけです。楽しみに待ってて下さいね」。暑さが過ぎるのと同じくらい待ち遠しい。
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