4月1日付で道志会老人ホームの施設長に就任した 大滝 愛子さん 早川城山勤務 44歳
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○…「本はいつでも買ってくれた」―。2歳年下の妹と8つ下の弟、東京町田で不動産業を営む両親と祖母の6人家族で育った。「至ってマイペースで探検が好き。暇さえあれば本を読んでいた」―。NHKの歌のおねえさんや女性の英語教師に憧れ、読書に新体操、イラストレーションなど、興味のままに好きなことに夢中になった。
○…心理学科の短大から四年制大学に編入して臨床心理学を専攻。進学希望だったが、当時、臨床心理士でもなかなか専門職に就けないことが分かり、就職に切り替えた。学卒で世田谷区内の社会福祉法人に就職して8年間、児童福祉に没入した。「多角的な視野が必要な『福祉を仕事とする社会人』の在り方や、施設内外の活動を通して、母子福祉を広く学びました」
○…30代前半にはアメリカ、フランス、マレーシアに長期滞在した。「異なる価値観を認め共存する大切さを学んだ。言語や習慣、文化や宗教などあらゆる違いに刺激を受けた」。高校時代のアルバイトや卒論研究で訪れていた道志会老人ホームに請われたのはその頃だった。先代から理事長を継いだ伯母からの誘いを受けたが「誘われたけれど、職員も背負うことになる」と思って1年近く悩んだという。
○…法人の基幹事業として、地域の協力を得ながら運営を続ける道志会老人ホーム。その運営を担うために4月1日付で施設長職に就いた。「40年続く法人には大勢のベテラン職員がいて、県内では先駆け的な特養でもある。私はその伝統を継承して『現状維持は退化』と心得て、令和にふさわしい地域共生・共創の一員となる施設をめざしたい」。児童福祉や海外での経験、これまでに培った多様性を認め合う素養で要職を担う。
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