助ける人になりたい 「湯河原少年少女消防クラブ」誕生
湯河原で、小中学生による少年少女消防クラブが先月15日に発足した。次世代の防災リーダーを育てるためのこうしたクラブは全国に4千ほどあるが、湯河原での結成は初めて。
消防職員が各学校をまわり声をかけたところ、45人の湯河原っ子(熱海市泉在住の子も含む)が集まった。
クラブ員を引っ張るのが、リーダーの小松愛里さん(湯河原中3年)とサブリーダーの佐々木月さん(同2年)。まだ敬礼の仕方もぎこちないが「誰かを助ける人になる」という情熱は大人にも負けない。小松さんの目標は「災害時のトリアージ(※=注)を判別して、行動できるようになること」。佐々木さんは昨年夏、運動中に体調を崩し搬送された。その時に声をかけ続けてくれた女性救急隊員の優しさが今も記憶に残り、憧れになっている。
活動第一弾には夏休みの職場体験。敬礼の仕方から、防火服を着ての放水訓練、ロープも扱う。9月には人形やAEDを使った、本格的な救命講習も控えている。メンバーのほとんどが小学生だが、二人は「みんな大人みたい。私達よりしっかりしてる」と頷き合った。※トリアージ=災害や事故による負傷者に、状態に応じて色札(赤、黄、緑、黒)をつけること。最優先で処置すべき人や、そうでない人などが一目でわかる。