蚕から極上アロマ 箱根ビジターセンター展示中
富岡製糸場の世界遺産登録で一躍注目されている蚕(かいこ)が箱根ビジターセンターに展示されている。
県内での飼育はごくわずかになったが、同センターでは卵を購入して孵化させた約80匹を飼っている。同センターのスタッフ・須田淳さん(31)のオススメは蚕の「糞」だ。飼育箱の中に顔を近づけると、アロマと言うべき爽やかな香りが漂う。特に糞が溜まった時の香りが良い。糞は「蚕沙」と呼ばれ、漢方薬としても用いられているらしい。
同センターでは7月21日までイモムシの企画展を実施中で、ここでは「イモムシ」を「妖精たち」と呼んでいる。蚕は完全に家畜化された幼虫らしく、浅い箱から逃げようとしない。お食事タイムは朝昼夕の3回、センターの周りから摘んできた葉を与えるとプチプチと食べ始める。すでに4回脱皮し、今週末にも繭になりそうだ。