箱根・湯河原・真鶴版
公開:2015年4月10日
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西村京太郎氏「良くて面白い」
湯河原文学賞小説の部の最優秀賞に選ばれた矢間景太郎さん(東京都北区・49才)が26日、町役場で選考に関わった作家の西村京太郎さんと対面した。
今回の授賞作「昭和文豪殺人事件」は湯河原が舞台で、芥川龍之介や谷崎潤一郎など湯河原ゆかりの作家の名前が登場するミステリー。西村氏は授賞作品について「良くて面白いのは初めて。普通はこんな風に書けない」と絶賛しながらも「最後の一行だけ蛇足」とアドバイスを贈った。
矢間さんは小学生の頃から小説などの執筆をスタート。現在は都内でガンを研究する医師で、物語にも医療が盛り込まれている。
原稿50枚を2週間で書き上げた。舞台となった湯河原は実際に足で歩き、温泉に入浴。研究者の先輩・JCHO湯河原病院(宮上)の内科医・岩田哲史医長と川崎寛副院長をモデルに登場人物を描き、自分自身も主人公の患者に見立てた。表彰後「今後もジャンルを問わずに執筆したい」と決意を語った。賞金50万円は執筆部屋を借りる資金にするという。