湯河原町の鍛冶屋会館で28 日、「湯河原中学校の給食について考える会」が開かれ、子育て中の父母や住民ら20人が集まった。
勉強会も兼ね、小学校で管理栄養士経験者の吉田眞理子さんが中学校給食の必要性について講義。資料をもとに中学生という時期について「臓器などの完成の時期」「二度とない体作りの土台」と説いた。
県西で中学給食を実施していないのは湯河原と真鶴だけ。県東部では昨年横須賀市が給食導入を決め、未導入の横浜市では市長選の論点の一つになりつつある。
湯河原では3年前にアンケート調査で、保護者の9割弱、児童生徒の5割弱が給食を希望している事が分かり、うち約半数が自校式での給食を希望していることが分かった。その後町は自校式について建設費や維持管理費を主な理由に難色を示し、より導入コストが安いデリバリー方式を検討。この方式を問うアンケートで保護者間や親子間での意思の隔たりが浮かび上がり「すぐに給食導入は困難」と結論づけた。
質疑などでは湯河原中学校の卒業生や子育て中の母親などが発言。「思春期は痩せている方がいいという価値観になりがち、食の大切さを伝えたい。家の味とは違う自校式給食をやってほしい」、「他県で育ち、小中給食が当たり前だったが湯河原に転居して驚いた」などの声が上がった。勉強会を企画した巻上文子さんは「保護者の力をつなげ、結集したい」と話した。