横浜・馬車道にあった県立博物館の自然史部門が独立し、1995年3月に開館した「県立生命の星・地球博物館」。同館では開館記念日にあわせ3月10日(土)・11日(日)に「ミューズ・フェスタ」を開催する。
期間中は常設展を含め、全館入館無料となり、昨年は約4700人が来場した。
「地域と共に行う年に一度のお祭りなんです」と話すのは、学芸員の佐藤武宏さん。博物館=ミュージアムの語源は「女神の神殿」。学芸を司る女神たちが集った様から、音楽や伝統芸能なども交えた祭典として、15年程前から開催してきた。今年は大井室内合奏団の演奏(11日)や箱根ジオパークをテーマにした習字展など、地域からの作品がフェスタに彩りを添える。
「博物館がもっと身近に、皆が集う場所になるように」との思いを込め、企画にも趣向を凝らす。自然科学ひろばと題したワークショップでは、蝶の鱗粉やとんぼの目をデジタル顕微鏡で観察したり、鹿やたぬきの剥製から触感の違いや手足の大きさを比較するなど、身近な生き物を五感で感じるプログラムが多数用意されている。「興味の先は人それぞれ。好きなブースを選んで、自由に楽しんでほしい」(佐藤さん)と素材選びにも時間をかけ、当日を待つ。
問い合わせは同館0465・21・1515へ。