酸素吸入しながらコツコツと… 岩 青木さんのヒヤシンス開花
真鶴町岩の滝門寺バス停付近から海岸に向かう坂道を、約30mにわたって色とりどりのヒヤシンスが彩っている。植えた人物は、先月25日に77歳で亡くなった青木一郎さん(同町岩)。青木さんは岩出身で、生前石材業や漁業に携わっていた。滝門寺の檀家ということもあり、同寺に通ってはお経を学んでいたという。住職の川口仁齊さんによると「青木さんが球根を植えたのは6年前。皆が喜ぶだろうと思って始めたのではないか。晩年は肺を病んでいたが、酸素ボンベを持ちながら世話をしていた」と振り返る。また青木さんは境内に梅や桃など20本の苗も植栽。毎年見事に開花するが、自分が植えた事は周囲にほとんど語らなかった。今では「いっちゃんの梅」として近隣に親しまれている。