真鶴で撮れたアイソン 平塚市博物館職員が岩でシャッター
12月上旬の明け方の空で輝くと予想されていたものの、崩壊したアイソン彗星。幻となった流れ星を平塚市博物館の鳫(がん)宏道さん(60)が先月16日、真鶴町でカメラにおさめていた。撮影場所は水平線を望む岩地区の高台。夜明け前の東の空、アイソンは肉眼ではほとんど見えなかった望遠鏡つきのカメラの画像を重ねると、しっかり尾を引く彗星の姿があった。ネオンが少ない夜空が撮影を助けたのかもしれない。「箱根山が北風を遮るせいか真鶴は他の地点よりも夜暖かい。絶好の星の観察地だ。星の会などを開催されたらきっと注目を集めるはず」と鳫さん。10年ほど前から真鶴岬などに通い、都市部では見る事ができない「黄道光」などマニアックな画像も撮りためた。アイソンは消えてしまったが、今後は東の空に見えるとされる「ラブジョイ彗星」を撮るという。