箱根・湯河原・真鶴版
公開:2015年7月24日
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湯河原町吉浜の素鵞神社14日に戦死者遺族による追悼式が行われた。
境内には日露戦争の戦没者3人を祀る忠魂碑と、満州事変や太平洋戦争などの戦没者156人の名を記した忠霊碑がある。これまで慰霊祭は途絶えていたが吉浜地域の遺族有志が「境内に2つの碑がある事を伝えたい」と計画。式典で遺族の一人・力石喜美男さん(83)は「新崎川には蛍が飛び、海水浴で賑わう。この昔どおりの町の美しさも尊い犠牲の上にある事を忘れない」と語りかけた。参加者は海の波音とオカリナの音色に合わせて「ふるさと」や軍歌を合唱。遺族の一人・向笠百合子さん(82)の父(当時29歳)は昭和12年に日中戦争で戦死。当時4歳の百合子さんは真鶴駅から出征する父を見送った。「今も遺品の軍服が残っている。歌を聴き、出征した父の気持ちが伝わるようだった」と話していた。