箱根町宮ノ下の温泉幼稚園(旧温泉小校舎)に、平成31年=2019年に小涌谷の箱根恵明学園を移転させる構想が明らかになった。町議会の一般質問(折橋尚道議員)の答弁で町長が答えた。現幼稚園は年度末に、幕を閉じる見通しとなった。
宮ノ下地区では公共施設の統廃合などが話し合われており、移転を目指す学園側の要望書も出ていた。
昨年から地元説明
恵明学園は4歳〜18歳の52人が生活しており、小学生は学園内で授業を受け、中学は町立中や町外の高校に通う。昭和24年から使われている小涌谷の現施設から宮ノ下に移ることで、体育館や広い校庭などが使えるようになるほか、職員たちも宮ノ下に移住するため地域活性にもなるとしている。小涌谷からの移転後は旧施設を壊して更地にし、所有者の小田原市に返却する構想。同学園の田崎吾郎理事長は「温泉幼稚園園舎に移転した後も、地域住民の交流スペースを設けたい。コミュニティの場として校舎を守りたい」と話している。 温泉幼稚園の園児数は3人で、職員として園長と副園長、教諭らがいる。8年前に温泉小が箱根の森小として統合した後は、校舎の一部を使って幼稚園を運営、残りの教室は町が倉庫として使っている。
町側は昨年から保護者や地域向けの説明を重ね「合意が得られた」としており、今後は12月の町議会で審議される予定。