湯河原・真鶴のし尿 下水処理場への運搬視野に
湯河原町と真鶴町が、し尿処理について、下水処理場への運搬を視野に「受入前処理貯留槽」の整備を検討に盛り込んだ。
2町で集められるし尿は年間で9千トンほど。現在は真鶴港近くで貯めた後に南足柄市の足柄上衛生組合に運んで処理している。 その一方で、2町は熱海市側との共同し尿処理を検討してきた。熱海市側は自前のし尿処理施設が老朽化し「いつ壊れるか分からない状況」にある。
以前は1市2町で共同処理施設を建てる構想もあったが、斎藤栄熱海市長が議会で「莫大な資金を投じる新施設は建てない」と明言、ほぼ立ち消えとなった。
その代わりに同市が試験的に実施してきたのが、収集車で回収したし尿を熱海港近くの下水処理場へ運び、他の汚水と一緒に処理する方式(葉山方式)。既存施設を活かす形で、この場合はし尿に混ざるゴミを取り除く「受入前処理」が必要となる。
湯河原町にも千歳川河口に下水処理場があるが、住宅が隣接しており、受入用のスペースも不足しているといった課題がある。こうした中、熱海市側から「受入前処理貯留槽やタンクローリー搬入を前提に湯河原と真鶴のし尿等も受け入れ可能」と提案があり、この方法が検討材料の一つに加わる事になった。