JR東海道線小田原駅の発車メロディ『お猿のかごや』を提案した 伊藤 洋子さん 湯河原小非常勤講師 国府津在住 67歳
メロディにのって日々挑戦
○…電車通勤なら気づいた人も多いだろう。今月1日からJR小田原駅ホームの発車メロディが、軽やかな童謡『お猿のかごや』に変わった。提案したのはこの女性。初日は高ぶる気持ちを抑えながら5番線ホームで耳を澄ませたという。「軽快なリズムが印象的、素晴らしいメロディにワクワクした」と笑顔が弾けた。
○…近所の国府津駅の発着ベルを『みかんの花咲く丘』にするため、知人や友人と嘆願活動を続けている。生まれ育った国府津だけでなく、多くの人が利用する小田原駅も…と、昨年末、自らの経歴とほかの駅で実施された発車ベルの新聞記事の切り抜きを同封し、小田原市長と商工会議所の会頭に手紙を送った。ターニングポイントは、ちょうど地下街『ハルネ小田原』のオープンが重なったこと。「タイミングがよかったのかもね」と、行動力は運も味方につけた。
○…以前は箱根・旧宮城野小の臨任教員だった事もある。「駆けっこで、よーいドンしても霧で子どもが見えないの」と思い出し笑い。足柄下郡に縁があったのか、その後は東台福浦小での勤務を経て湯河原小の非常勤講師に。音楽の授業になると、今では珍しいアコーディオンを取り出す。「楽器は空気を入れないと痛んじゃう」と児童の間を弾きまわるユニークな先生で、東台福浦小では巣立ちを迎えた卒業生に「コンドルは飛んでゆく」を贈った。
○…自宅玄関に置かれた競技用自転車を指して「私のですよ」とにっこり。見た目は貴婦人だが、どんな体力を隠しているのだろう、52歳でトライアスロンに挑戦し、湯河原オレンジマラソンでは猛者が揃う10キロの部を選んだ。「洋子66歳8カ月の決意」と、トイレに貼り出した目標は、日本縦断の距離に匹敵する3千Kmを泳ぐこと。若さの秘訣は「チャレンジスピリッツ」の一言。国府津駅に『みかんの花咲く丘』を流す目標も叶えねばならない。挑戦は始まったばかりだ。
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