福田紀彦市長が区民の声を直接聞き、市政に反映させようと取り組む「区民車座集会」が9月27日、東生田会館で行われた。
45回目の今回は「空家の発生抑制と利活用」をテーマに、町内会や地元企業、空家所有者ら14人が参加。多摩区は市内で最も空家数が多く、立木や雑草などが近隣住民に影響していることを踏まえ、それぞれの意見を交わした。
発生抑制については、4年前から先進的に空家調査等に取り組む多摩新町自治会の櫻井裕二会長=人物風土記で紹介=が事例を紹介。12戸の空家が建て替えに至った経緯を説明し、「所有者と連絡を取り、早めに手を打つことが大事」と語った。区内に空家を所有する東京都在住の田中秋香子(あかね)さんは「行動したくてもできない人も多い。相談できる窓口が必要」、多摩区まちづくり協議会の葛生茂会長は「空家になる前に話し合い、『予備軍』をフォローできれば」と各立場の思いを話した。
利活用については王禅寺みどり町会(麻生区)の中川嘉憲会長が、空家をコミュニティの場として再生する取り組みを紹介。昭和40年代に建てられた多摩区内の一軒家をリノベーションして暮らす吉實健太郎さんは「人口減の中で求められるものが変わっていく」と、家の価値と機能を再考する必要性を示した。
福田市長は「所有者と利活用する人が本当にいい意味でマッチングすることが大切。さらに掘り下げて、横に広げていきたい」と振り返った。
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