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ピロリ菌の除菌治療「保険適用拡大」で胃がん予防に光明 取材協力=麻生総合病院
胃がんなどを引き起こすとされるピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)に関して、厚生労働省は先月、慢性胃炎の除菌治療に健康保険を適用することを決めた。
これまで胃潰瘍などの重症にならないと保険適用による除菌治療が受けられなかったが、前段階の胃炎で除菌できるようになると、胃がんの早期予防の促進などにつながるとして期待を集めている。
ピロリ菌は胃の粘膜に付着する細菌の一種。胃炎や十二指腸潰瘍の患者がピロリ菌に感染しているケースが多いことから、これらの病気の発症と何らかの関係があると考えられている。日本人の40代の7割以上が感染しているとも言われているが、感染に自覚症状はないという。
「数千円の自己負担で除菌可能に」
ピロリ菌の除菌治療はこれまで胃潰瘍や十二指腸潰瘍などに進行するまで、保険が適用されなかった。その除菌には、制酸剤や抗生物質を使用して行われているが、その前段である慢性胃炎での治療は自由診療となり、患者の自己負担は数万円にものぼった。今回の保険適用拡大で、慢性胃炎と診断された患者のピロリ菌除菌治療の負担額は数千円となると見られる(事前に別途胃カメラで胃炎の存在を確認する必要あり)。
ピロリ菌の感染を確かめるには、血液検査や尿検査、呼気検査などのほかに、内視鏡を使って胃の粘膜をみる方法などがある。
薬服用後約1週間で除菌が完了
感染が確認されると、制酸剤や抗生物質を7日間ほど服用する。1カ月後に状態を確認し、ピロリ菌がなくなっていれば除去成功。残っていれば再度除菌を行う。この方法で約7割が1回目の治療で除菌に成功するという。2回目の除菌成功率は約9割で、ほとんどの場合が治療を終えるといわれている。
麻生総合病院では今回の保険適用拡大に関して「胃の検査は敬遠されがちだが、実は早期発見、早期治療が最も大切な器官。30〜40代のうちから定期的に検査し、症状が軽いうちに手をうつのがよいとされています。これを機に、胃がんの予防という考え方が働き世代にも広まってくれれば」と話している。
慢性胃炎でのピロリ菌除去治療には、事前に胃カメラなどで胃炎の存在を確認しておく必要がある。胃炎や胃の不調について同院は「胃痛や不快感、違和感、吐き気、食欲減退など気になる症状があれば、そのままにせず早めに検査を受け、異常が見つかった場合は医師に相談することが大切」と話している。
麻生総合病院・総合案内/検査検診予約センター(川崎市麻生区上麻生6の25の1/【電話】044・987・3293)※日曜祝日を除く午前9時から午後5時まで。同院に関する詳細はhttp://www.souseikai.net/web/general/index.htmlでも確認できる。
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4月26日