夢見ヶ崎動物公園(幸区)で生まれ育ったレッサーパンダの「ギンガ」(1歳7か月)が2月18日、東京都立大島公園(大島町)に”嫁入り”した。最後の展示となった17日、一目見ようと多くの市民が来場し、別れを惜しんだ。
別れを惜しむかのような雨模様の中、多くの来場者がレッサーパンダの獣舎を訪れた。幸区内に住む男性は「子どもの頃から成長を見てきたし、やっぱり寂しいよね」と話していた。「ギンガがいなくなっちゃうの嫌だ」という子どもの声も聞かれた。
「ギンガ」は、2013年7月1日に父ファファ(4歳)と母アン(同)の間に誕生。当初、動物園側は雄と判断し「男らしい名前を」と市民から広く名前を募集した。1624通の応募の中から「ギンガ」と名付けたが、14年の健康診断の際に雌だったことが判明。改名も検討されたが、すでに来園者に親しまれていたこともあり、名前を変えず展示してきた。現在は身長60センチ、体重約6キロ。人間に例えると20代という。
東京都の大島町にある大島公園では、「コジロウ」(2歳)とペアになる予定で、同動物公園では「早く新しい環境に慣れて元気な赤ちゃんを産んでほしい」と期待を寄せている。
夢見ヶ崎動物公園によると、中国やインド、ネパールなどの高地に棲息している野生のレッサーパンダは現在、5000頭を下回り、絶滅の恐れがある希少種となっているという。日本では種の保存を目的に、動物園同士が連携して繁殖に努めているという。夢見ヶ崎動物公園では、すでに12年に同じファファとアンの間に生まれた雄の「カリン」を繁殖のため千葉県の市川動植物園に移している。
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