神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
麻生区版 公開:2011年1月28日 エリアトップへ

ゆず製品で障がい者支援 川崎授産学園

公開:2011年1月28日

  • LINE
  • hatena
種などを取り分ける細かな作業
種などを取り分ける細かな作業

 調理場に広がる甘酸っぱい香り。ボールにはたくさんのゆずが積まれ、割烹着を身に付けた作業員らが黙々と皮を剥いでいく。

 区内細山の社会福祉法人セイワ川崎授産学園では12月から1月にかけて、ゆずを加工した製品作りがピークを迎える。ゆずの多くはジャムやシフォンケーキなどに加工される。いずれも調理するのは同学園で働く障がい者らだ。

 同学園では就労支援事業の一環として、06年から障がい者の雇用支援に力を注いでいる。外部から一般就労を目指す障がい者を募集し、非常勤職員として雇うことで社会経験を積む機会を設けている。業務は加工から包装、販売まで様々。彼らをサポートする支援員と共に業務にあたる。

 支援員として一緒に働く小間久江さんは「毎日出社することや作業服に着替えることなど基本的なことを身に着け、社会に出る前の第一歩として経験を積んでほしい」と期待を寄せる。

 使用するゆずは区内細山や千代ヶ丘、黒川の農家で採れたもの。時には障がい者らが自ら現地まで摘みにいくこともあり、地元農家と交流するきっかけにも一役買っている。

 出来上がった商品は学園の敷地内にあるログショップ「ゆめ」で販売される。当初は100個ほどの販売だったが、購入者の口コミやゆずブーム、新聞での紹介もあり、現在は約3〜400個が売れるまでになった。中には横浜市から1時間かけて買いに来る人もいる熱烈なファンもいる。

 こうした根強い人気を受けてか、真心込めた製品には作り手の並々ならぬ愛情が込められている。

 ゆずの加工に携わっている作業員からは「買ってくれる人の事を思い浮かべながら作っています」という声や「ゆずの産地により甘さや酸味が違うので、バランスが重要なんです」といった声が聞かれた。

 小間さんは「今までは学園を通り過ぎていた人々がこうしたゆず製品などを通じて、少しでも障がいに理解を持ってくれれば嬉しい」と話している。
 

人気のゆずジャム
人気のゆずジャム

麻生区版のローカルニュース最新6

旧黒川村を散策

旧黒川村を散策

5月11日 麻生観光協会

3月29日

気持ちの良い麻生川へ

川崎麻生RC

気持ちの良い麻生川へ

桜まつりに向け清掃

3月29日

合同美術展で連携を

合同美術展で連携を

王禅寺団地自治会館で

3月29日

23年度「最も活躍した子」に

上麻生在住今井結菜さん

23年度「最も活躍した子」に

地域団体から表彰

3月29日

麻生の歴史を絵本に

川崎新都心街づくり財団

麻生の歴史を絵本に

市内全小学校へ寄贈予定

3月29日

「災害時、開いてます」

市薬剤師会

「災害時、開いてます」

436店舗で一斉防災訓練

3月29日

あっとほーむデスク

  • 3月29日0:00更新

  • 3月1日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

麻生区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook